オブジェクトストレージ（object-based storageとしても知られる）は、大量の非構造化データを扱うために設計されたコンピュータデータストレージアーキテクチャです。他のアーキテクチャとは異なり、データを個別のユニットとして扱い、メタデータと一意の識別子を束ねて、各データユニットの検索とアクセスを行います。

これらのユニット（オブジェクト）はローカルに保存することもできますが、通常はどこからでも簡単にアクセスできるようクラウドに保存されます。水平方向のスケーラビリティにより、オブジェクトストレージはほぼ無制限のスケーラビリティを持ち、ブロックストレージなど他のストレージ方式と比較して大量のデータを保存するコストが低くなっています。

今日、メール、メディアやオーディオファイル、Webページ、センサーデータ、その他のデジタルコンテンツなど、従来のデータベースに適さない非構造化データが多く存在します。その結果、このようなデータを効率的かつコスト効果的に保存・管理する方法を見つけることが課題となっています。静的コンテンツ、データアーキテクチャ、バックアップの保存方法として、オブジェクトストレージを選択する企業が増えています。

オブジェクトストレージは、非構造化データを保存するためのデータストレージアーキテクチャです。データをユニット（オブジェクト）に分割し、フラットなデータ環境に保存します。各オブジェクトには、アプリケーションが簡単にアクセスして取得できるように、データとともにメタデータと一意の識別子が含まれています。

オブジェクトストレージでは、ファイルのデータブロックがオブジェクトとして、関連するメタデータとカスタム識別子とともにストレージプールと呼ばれるフラットなデータ環境に集合的に保存されます。

データにアクセスする必要がある場合、オブジェクトストレージシステムは一意の識別子とメタデータを使用して、画像やオーディオファイルなどの必要なオブジェクトを検索します。また、データ分析のための取得など、他の目的で使用できるコンテキストを追加するために、メタデータをカスタマイズすることもできます。

RESTful API、HTTP、HTTPSを使用してオブジェクトメタデータをクエリし、オブジェクトを検索してアクセスすることができます。オブジェクトはグローバルストレージプールに保存されているため、必要なデータを素早く簡単に見つけることができます。さらに、フラットな環境により、PBやEBレベルの負荷でも手間をかけずに急速なスケーリングが可能です。ストレージプールは複数のオブジェクトストレージデバイスや地理的な場所に分散できるため、スケールは事実上無制限です。データが増加した場合、プールにストレージデバイスを追加するだけです。

弾力性やスケーラビリティなどのオブジェクトストレージの利点により、クラウドインフラストラクチャにおける非構造化データの管理に理想的な選択肢となっています。では、クラウドオブジェクトストレージとは何でしょうか？名前が示すように、オンデマンドのクラウドサービスとして提供されるオブジェクトベースのストレージです。実際、大手クラウドサービスプロバイダーのほとんどにとって、クラウドオブジェクトストレージが主要なストレージ形式となっています。